「EXIST!」感想 その④ぐらい
11.Swan
ミディアムテンポ且つきれいなメロディ且つ歌詞のほとんどが日本語。
ということで、とても聴きやすい曲に仕上がっています。
「Me No Do Karate.」に収録されている「Travel」みたいな感じかな。
あの曲好きなのよ。ちょっと歌謡曲っぽいけど好きなのよ。
あと、カラオケで歌いやすいです。早口じゃないもんね!
ドラマのタイアップもあったので、一緒に行った面子の誰かはサビのあたりで
聞いたことある!っていってくれるかもしれない。
「ワタリドリ」しか歌えない肩身の狭さからぬけだせるかも。
まぁ、知ってる知らない抜きにしても、この美メロはきっと耳に残る。
透明感がある曲です。水たまりに雨粒がトーントーンとおちていく感じのリズム。
洋平さんにしては少しセンチメンタルで少しエグい、
ちょっと胸の内を探りたくなる歌詞ですね。
この曲がシングルで発売されたころ、その胸の内をめっちゃ探ろうとして
あちこち雑誌のインタビュー読み漁ったのは記憶に新しい。
届きそうにない遠い存在の歌い手に地団駄踏んでいる様がまさに彼or彼女に
踊らされているかのよう。それを踊り子といいたかったのかな、
とMUSICAのインタビューをよんで思いました。
もちろん、あくまで、私の想像の範囲内ですが。
「Swan」はバレエの「白鳥の湖」からきてそう。でも、この曲の内に秘めてる
エグさはどちらかというと「ブラックスワン」のような気がする。
ナタリーポートマンかっこいいよね。好き。理想の顔だ。
洋平さんの理想の顔が竹野内豊なら私の理想の顔はまさにナタリーポートマン。
「愛を歌う~」「愛を踊る~」の「あ」の声の出し方。
ちょっとかすれたような、すがるような声の出し方が好きです。
一思いにとどめ刺される前にもうとどめ刺されてる。
私の個人的な思いですが、好きなアーティストには遠くを見ていてほしい。
届かないところをずーっと見据えながら地道に這い上がっていってほしい。
あのhydeさんでさえ、自分があこがれていた往年のロックスターにはなれないと
悔みながら、それでもなんとかそこを目指そうと今なお活動し続けているのだから。
そんな姿を見て、後輩もまた這い上がってくる。シドの明希ちゃんのように。
理想を追い求める姿はかっこいい。
その目は、悔しいかなファンに向ける甘い目線よりずっとずっと輝いてる。
その目が好きだと私は言いたい。
12.I want you to love me
タイトルでだまされる曲。ったくだまされたよ。
バレンタインデーとかクリスマスにうたっちゃ駄目な曲。
それなら次の曲歌ったほうが100倍マシ。あと「Dracula la」とかね。
邦題つけるなら「ラブソングなんてクソっくらえ」。そういう内容の曲です。
しかも、サビがあんまり盛り上がらない。
声にエフェクトかかっててショボショボしてる・・・。どういう曲だよこれ?
って頭に「?」が浮かぶところが、歌詞の内容も含めパンクなんでしょう。
そう、パンクって洋服に対して曲がポップコーンみたいに軽いよね。
そういうちぐはぐなのを楽しむジャンルなのかなって思います。
で、気づくとクセになってる。
最後になってサビで盛り上がり損ねたのを挽回するかのごとく曲が
壮大に広がりを見せます。子供の清らかなコーラスまで入ってきて、
こりゃ「ラブソングなんてクソっくらえ」なんてタイトルはつけていられないぞ
という雰囲気です。タイトルで猫被ったね。
かわいらしくもあり毒っ気も忘れず、でも最後にはちゃんといい曲になる
これまたコロコロ変化のあってたのしい曲です。ライブでの演奏が楽しみ。