秋のストレイテナー祭り(自主開催)
ヤマザキパンが春にパン祭りをし、
ストレイテナーのナカヤマシンペイが定期的にエルレガーデン愛で爆発するというなら、
私は秋のストレイテナー祭りを開催したくなる。否、勝手にしている。
この時期ぐらいから冬にかけては、しっくりくる切ない曲がたくさんあります、ストレイテナーには。
なんとなく、リリース時期も秋が多い気がするのだけれど、
私がただ聴きたくてダウンロードしたり購入したりするのが秋ってだけかな。
しばらく聞いてなくても、ひとたびIpodから再生されれば気分は
すっかり失恋して夜毎ものおもいにふけってる人になる(当人既婚者です)。
でも、まぁそういうときって後で振り返ってみるとえらくきれいな思い出に
仕上がってたりしますよね。
「wish I could forget」って曲があるんですけど、この曲がむちゃくちゃいい。
木枯らし吹くさびれた公園でぼーっとしながらきくとさらに哀愁増すわ。
この曲、まぁ失恋ソングなんでしょうけど、ホリエさんの言葉選びが秀逸です。
「もしも今が明日終わるならずっと眠らないで話をしよう」
「今」が「明日」終わるって、時間を伝える言葉並べただけなのに特別な響きがするのはどうしてでしょうね。
普通だったらなんて書くんだろう、「明日二人わかれるなら」?「明日二人旅立つまで」?
そうだ、主語が人物じゃなくて時間なんだよ。そこがすでにもうロマンチックなんだよ。
そのあとには「どんな夢より素敵な夜を」「どんな苦しみも忘れる朝を」と、続きます。
こんな別れ方したら私この夜のこと絶対結婚する前夜に思い出してしまうわ。一生忘れられなくなるやろこのやろーーーーーー!
ってぐらい、私にはこの歌詞がたまらなく甘く響きます。
それに加えてホリエさんのあの優しい声よ。
あまり、個人の感情が渦巻いていないからいいんでしょうね。
あーしたかったこーしたかったこうすればよかったって熱くなるんじゃなくて
終わってしまうのを静かに見届けて静かに未練を残している感じが。
忘れられたらいいのに、なんてね。
「なにも要らないから傷つけてほしい」なんてね、ほんと、未練がましいのに
なんか素敵な言葉に聞こえてつい許したくなるじゃんね。
でもこれホリエさんだからだよね。うん、わかってる。
少し距離をおいた歌詞や叙景的な歌詞は、書いている人の思いに左右されることなく
自分自身がいろいろと思いを馳せることができるので大好きです。
あと、私は歌詞を見て自分に照らし合わせるより、書いてる人に思いを馳せるほうが好きなようです。
あんな思いをしたのだろうか、こんな思いをしたのだろうか、
どういう思いでこれを書いたのだろうか
それを考えながら曲を聴いている時が至福だったりします。
秋の夜長、今日は何を聴いてぼーっとしようかな。
(子供に阻まれる確率90%)