one day I remember

今思うこと、ある日いつか思い出す、その日のために

愛をこめて花束を大げさだけど受けとって

 

ストレイテナーのホリエさんが、幕張のライブで

 

「いつの日か自分たちの曲を必要としなくなる時が来るかもしれない。

それでも、俺たちは立ち止まらずに鳴らし続けるので、あなたのこの先の人生でまた俺たちの音楽が鳴る日がくればと思ってます」

 

と、言っていたというのを耳にし、あぁ、まさに今の私はHYDEさんに対して

そんな感じなんだなと納得がいった。

嫌いになったとか興味がなくなったというわけじゃない。

どこかでその声がすれば自然と耳はそちらに集中するし、ご本人が楽しそうに嬉しそうにそしてかっこよく音楽をやっていることに関しては諸手を上げて喜んでいる。

ただ、じゃあ今HYDEさんの最新曲を聴いているかといわれると全くで。

そことは少し違う方面のかっこよさに耳を投じているのが現状。

「必要としていない」というのが自分にしっくりきた。

 

飲むお酒もコーヒーもあっさり目が好きになってきている私は、音楽もどことなく

あっさり目が好きになってきたのかもしれなくて。

このまま、しれーっと私はHYDEさんに興味すらもたなくなっていくのかな、なんて

思ってたりしたんですよ。最近まで。

 

ところがどっこい。ここへきてものすごく愛にあふれかえる出来事があって。

HYDEさんの記念すべき50歳のバースデー。それに伴ったイベント黒ミサ。

私は現地に行くこともライブビューイングに行くこともなかったけれど、

twitterで感極まったファンの方々の感想、黒ミサでHYDEさんが話してくれたエピソードなどをみていたら

つられてもらい泣きしてびっくりするぐらい多幸感につつまれた。

誕生日の当日は、久しく開けていなかったにちゃにちゃのレントゲン(アルバム)を開いてじっくり曲を聴き、そこからラルクの一番新しいアルバム(7年前)を聴き、20thラニバーサリーを見始めた。急に依然として買っていない昨今のラルクのブルーレイがほしくなり近場のCDショップへ車を走らせた。もちろん車の中でもipodのアーティストのところからラルクを選択してずっと聞いてた。収穫はゼロ(っていうかネットで買った方が早い)だったけどなんだか満たされた気分。

なんだ。私まだまだ好きじゃないか。お酒だって最近また純米酒好きになってきたしなぁ。

私の人生に確実に沁みわたっていて、また鳴り出したんだわ。期間限定かもしれないけれど。明日からはまた元に戻るかもしれないけれど。

すごくうれしかったです。とても暖かい一日を送れました。

 

 

黒ミサのエピソードは毎年きくたび本当に胸が暖かくなることが多くて。

でもって、この前のラルクリぐらいからより一層暖かく感じられることが増えて。

自分を近くで見守ってくれている大切な人たちに、自分を作り上げてきたもの、出来事、人を

少しずつ紐解いていくその丁寧さが美しいなと、そういうところが本当に好きだなと思います。

今年は特に半世紀生きてきた記念の年でもあるのでより、ね。

生まれた時から現在に至るまでのお話もいつになく濃い目にお話しされていたんじゃないでしょうか。

あの時、その時、ターニングポイントであった曲たちの背景もすこしずつ見えてきたりして。

それから、感謝感激雨嵐…湯水のように沸く涙。

少年時代にあこがれていた悪魔の化身のような、正体不明、ミステリアスなアーティスト像はどこへやら。

少年時代からのHYDEさんの夢は、時代とともに意味をなさなくなって消えてしまったわけですが、

ラルクをやったことで、売れたことで、続けたことで、生まれ、かなえられた夢。

VAMPSで夢見た夢。かなえられた夢。ほんの少しとどかなかった夢。

今、HYDEとしてみるこれからの夢。最近かなったちょっとした夢。

「かなわなかった夢」がかなえられていたとしたら存在しなかった、

そんな夢や人に囲まれて今のHYDEさんは出来上がっているのだと思うと

やっぱりもう、よかったなぁと思うしそれ以外のHYDEさんなんてありえないんですよ。

 

 

ヒリヒリしたエイリアンメイクのhydeさんが大好きだった私。

もちろん今でも大好き。

でも、今、それより好きなのはたぶん、まどろんだその話し声と

私の人生の片隅で私が必要としていない時でも優しく響いているであろう歌声。

これからも末永く素敵な音楽人生を!