kenちゃんの孤独を
「よそじ、よそじ」と、騒ぐパートさん(39)を横目に、
髭の生えた孤高のギタリストへと想いを馳せる今日。
「音楽と人」を買いましたよー、と。
kenちゃんって魔性という意味での「ミステリアス」ではなくて、
その孤独の奥に触れたくなるような「ミステリアス」ですね。
だまされたり、分かち合うんじゃなくて、その孤独感をもって体当たりしてきてほしい。
とにかく触れたいの。ほくろといい、ぬぐえない孤独感といい。
「Speed」聞くと、つかめそうでつかめない何かを前に妙に焦る気持ちとかで、
ちりちりと痛切ない気持ちになります。願っても戻れないあの日、とりのこされた自分。夏の跡。
そうね、PVのkenちゃんそのもの。
その同じ時期に作ったという「ALONE EN LA VIDA」
こちらも背景はなんとなく一人、なんですがものすごく愛に満ちていて、すとんと心静かに
手にして失ったものを一人思っているような雰囲気。秋の海。
同じ一人でも心の持ちよう、余裕の度合いが違っていて面白い。
とにかく、「Speed」のkenちゃんは焦ってる感じがする。
もしその勢いでもしkenちゃんが「ALONE~」の詞でも書いてしまっていたなら
諦めが入って本当に孤独に打ち震えるような寂しいものになっていたかもしれない。
そこをね、まぁ人生経験豊富なhydeさんが手をかけたことによりその凍えるような孤独感に、
「人を愛した」という炎を燈し、じんわりと暖めてくれたわけです。
そりゃあkenちゃんも「こんな素敵な詞をつけてもらえるんだ!」って感動するよ。
「Deeper」は激しさを伴ってさらに孤独の深みにはまってますね。
kenちゃんのハイトーンボイスが狼の遠吠えにすら聞こえる。
音楽でしか繋がりがもてない、世の中と繋っているという自信がないというのもまた切ない話だ。
氷の上、寒空の下、一人立ち尽くすkenちゃんをみて後ろから抱きしめたくなりました。
kenちゃんは楽しんでるけど、どこかさみしい。