one day I remember

今思うこと、ある日いつか思い出す、その日のために

XXX

ちゅーちゅーちゅー。
X X XX X X
(2011/10/12)
L’Arc~en~Ciel

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絡み合う視線は一つの林檎に向かっている。 PVではその甘い果実をうれしそうにほおばる画が。 のちに来る終わりはきっと承知済みで。 甘い毒だと知りながらも、きっと口にせずに入られなかった。 最後だとわかっててするキスなんて切ないよね。 hydeさんは今回の歌詞に切なさを残したかったそうな。んー、切ない。 PATIPATIのインタビューをさらーっと斜め読みしてきたんですけど hydeさんいわく、今回の曲のイメージはデスチャらしい。 近年のロックの一部が草食化する中、ダンスやR&Bの曲の方が割りとかっこよくて激しい感じがする、 というのがhydeさんの中でヒットした模様。日本ならばあゆがそんな感じかなー。 あーこの人やっぱり「今」をちゃんと見据えてるなって思うわ。 ラルクに放り込んだらどうなるかなー。って入れてこねくり回した結果どえらいもんができましたよ。 hydeちゃんは放り込むの好きよね。もう、ラルクならなんでもかっこよくできるって思えるんだろうね。 kenちゃんが「僕の好きな感じの『憂い』が出ていたのでよかった」って 素直に自分の好みを認めてるところもほっこりしたなー。 この曲に見出した魅力はきっとそれぞれのメンバーで違うんだろうね。 テっちゃんならきっとどこかに『メジャー』な部分を感じたんでしょう。 ユキヒロさんはhydeさんの『異質』に気づいて喰いついたのかも。 それぞれが見出した魅力をさらにひきのばそうとするから、音がより深くなるんだろうと思うよ。 歌詞やPVがとかくいわくつきで。 これにはどんな意味があるんだろうっていう伏線があちこちにちりばめられて。 私も浅い脳みそであれこれ考えるんですけど、これだー!って思いついた先に もっとうまい捉えかたしてる人みてずーん…って落ち込むのよね、笑 どこまで巧妙に仕組まれてるんだろうって、思わせるだけで きっと明確な答えなんてないんだろうけど。 だって、答えを出させることが目的ではなくて、伏線に足引っ掛けさせて その先の溝にはまらせて出られなくすることが目的なんだもの、笑。 共通点や伏線やキーワードを思いついてちょっといれてみよう、ぐらいな感じだと思う。実際は。 でも、考えちゃう。 あの映像の中の女の子たちはさ、天使になる一歩手前で。 まだ、神様から愛を受ける側なのかもしれない。 どろっどろに甘やかされる側。 でも、天使になってこの部屋を出て行けば愛を与える側にならなければならない。 いつまでも祝福のキスを受ける側でありたい。 いまにも飛んでいきそうな天子が一人。彼女らの悲壮は増す。 だから、時間をとめてほしい。羽化するぐらいなら、覚めない夢に沈みたい。 ならば禁断の果実をほおばって天使になる資格を失ってしまえばいい。 hydeは天子の中に迷い込んだ蛇。その果実を持ち込んだ犯人・・・。 彼女らは蛇の目に捕らわれる。覚めない夢は、蛇の瞳の中。 とかね。 さて、カップリングが「I'm so happy」のラコースティックバージョン。 アコースティック、っていうより「スウィートバージョン」とかのほうがよっぽどしっくりくるんじゃ っていうぐらいでろ甘い。 歌詞がちょいちょい変わってるのは、まぁ、前の歌詞だとちょっと 今のhydeさんが歌うには少々言葉がきつすぎるのと、曲の雰囲気にあわないからかな。深くは考えず。 とってもかわいらしいんだけど、最初は。 やっぱり終盤に向けて毒性がどうしても増していく。苺が熟して腐敗していくみたいに。 かわいいのにぞっとする。小野塚カホリの漫画みたいな。 歌詞がちょいとかわったことによって、男性視点から女性視点になり、 幸せ感は増したかな。 原曲はちっとも「I'm so happy」な気分にはならないぐらい、自暴自棄になってるから、笑。 アイラブユーが殺伐としすぎて「あぁ・・・」としか言えない。 今回のは目を閉じる前のひと時の幸せな時間をゆーっくり映してるみたい。 原曲の走馬灯は台風のようで今回のはメリーゴーランド。 でも、アレンジが変わろうが歌詞が変わろうがこの人の愛はやっぱりよくわからんままだ。 ただ、その分からなさが愛しい。ちがった愛を受け取ってます。 あ、目を閉じる前のひと時、っていうのは「XXX」にも通じるねー。 この曲をカップリングに持ってきたのはそんな意味合いもあるのかなー。 関連性があるといえばある。充実感のあるシングルでよかよか。