one day I remember

今思うこと、ある日いつか思い出す、その日のために

3/15 ROCK’N QUARTET vol.3 in Billboard大阪

 

 

クラシックとロックの融合という試みを重ねてきたロッキンカルテット。

その第3弾としてストレイテナーのホリエさんがお呼ばれしました。

ストレイテナーにおけるホリエさんの歌声というのは近年ずいぶんと雰囲気を

変えてきておりこれは面白いことになるのではないかと思い、

私もはるばる大阪へと足をのばし行ってまいりました。

自分も歳を重ねているのもありまして、ライブという暑苦しい熱に浮かされるのも

もちろんいいけれど、たまには座って、しかもお酒なんぞ嗜みつつ見れるコンサートも

いいんじゃないかと思ったんですよね。「聴く」と「見る」に完全集中できる。

 

 

ステージはスタンドマイク1本を囲むように弦楽器4人の椅子と譜面台が。背後にグランドピアノ。

これは、本当にホリエさん歌に徹するんだなということがわかりました。

アーティストカクテルの「彩雲」はスパークリング清酒をブルーキュラソーソーダでわったとても飲みやすいカクテル。グラスの縁についた塩がちょっとアクセントになってました。

 

 

事前に軽くご飯とお酒をいただいているうちに開演の時間に。

まずはNAOTO QUARTET の4人が先に入ってきて1曲。

上手のドアを開けてメンバーが入ってきました。ホリエさんもあそこからでてくるのかな?どうなんだろうと思っているうちにその曲が終わり、さぁ、何の曲から…と

ステージの方見たら…その…楽譜にのってる曲名見えてしまいました…向井さんの。

これ、この先迂闊にここみたらあかん気をつけなと思いました。

で、始まったのはゆったりとした「シーグラス」

バンドではいきなり曲が始まりますが、ちょっとした前奏をつけてくれまして。

その前奏の時に「キィ…」と先ほど4人が出てきたところからドアのあく音がして

ホリエさんがステージに入ってきました。

途中客席に近いところを通り自分の席の近くも通ったんですが、この歩いてる時がなんとも言えない緊張感に包まれていました。

ライブハウスとかホールのステージより歩く距離があり、且つ普段のライブならばみんな騒いでるのに今日は静かなもので。

さながら卒業式で卒業証書をもらうときみたいな。

あるいは披露宴でお色直しをした際、先に新郎だけ入場するときのどう盛り上がっていいかわかんない感じ。

本人がパーティーピーポーでノリノリで入ってくるなら場ものってくるんだろうけど…まぁ、自分の結婚式思い出した。旦那ノリノリなタイプじゃないのに「サムライソウル」BGMにしてごめんって思ったやつ。

 

1曲目はホリエさんの歌声は緊張していないものの、それ以外がとかく落ち着かなかった。

とにかく楽器をもっていないことが大きい。手をどうするか問題が早速発生していた。

最初やサビの所ではスタンドマイクを握っているんだけれども、サビが終わって2番のAメロに入ると手がだらんとして軽く前屈みになってました。

あぁもうその手をどうするんだよどうしたいんだよどこに力を入れたらいいんだって感じになってるあああああああなんかもう気恥ずかしくてどうしようもない!!!!

って爆発しそうになって盛大ににやける口元を慌てておさえたよ。

ホリエさんも視線があちこち飛んで。視線を逸らすときに口元が静かににやけるんですよ。

そのにやけ顔で視線そらした先に自分がいるからまた爆発しそうになって慌てて顔をそらすっていう。あの人のにやけた顔たまらんな。でも直視はできん。

視界に入るの怖くて隠れたくなったコンサート人生初かもしれん。

1曲目終わると即座にMCが入ってました。「始まってしまいました。ロッキンカルテット」と。

お、おうよ。

少ししゃべっているうちに落ち着いたかな。あっちもこっちも。

 

 

2曲目は「DONKEY BOOGIE DODO」。

ロッキンカルテットやるってなったときこれは絶対やりたいと思っていたそうですよ。

私はクラシックと一緒にやるってなった時、バンドの中でも割とメジャーな曲とか、どちらかというと重たいバラード曲を選ぶのかなぁと思っていたのでこの選曲には驚きました。

ホリエさんの心地よいファルセットが弦楽器の音にうまく乗って次第に気持ちがぐいぐいのっていくのがわかる。

楽器を持たないホリエさんに見慣れてくると、手をだらんと下げているのもまぁ、適度に力が抜けている方がこの曲は歌いやすいかと思ったり。

間髪入れずに入った3曲目は「Brilliant Dreamer」

また意外な曲。でも、私がテナーでも特に好きだなぁと思う温度の曲。

これぐらいの温めというか余裕のある曲がテナーの曲の中でも大人っぽいなぁと思ってて、

その大人っぽさとクラシックとこの大人な空間が相まってくぅー…酒がすすむぅー!

とアサヒのスタウトを飲む(彩雲はすでに飲み干した)。かっこつけてるけど初めて飲んだ。クセあるなぁ!

ストリングスの音はどことなく曲を「冬」っぽくさせるなぁとこの曲を聴きながら思いっておりました。HYDEさんのソロの曲に冬の曲があるんだけどあれと雰囲気が似通る。

この曲でたしかホリエさんはハンドマイクになっておりました。

両手でマイクをもつホリエさん。いろいろと新鮮な光景が目に飛び込んできます。

 

MCを挟みます。ニュアンスでかきます。

NAOTOさんによるカルテットの紹介があり、その後ホリエさんに「どうですか?」

と聞くと「いいですね。もう既に気持ちよくなってます。」と。

「ロッキンカルテット始まっております、がここでちょっと。

今回素晴らしいコラボレーションをさせてもらっていますが、僕、さらに贅沢をいいまして。

ぜひ、デュエットをお願いしたいと。ということでゲストをよんでおります。」

ん?この前みたいに周年バンドのうちの誰かが来る?と一瞬思ったのち

「majikoです。どうぞ。」と紹介され入ってきたのはホリエさんがプロデュースを手掛けている女性ソロアーティストのmajikoさん。

あー!そうかそうか!

呼ばれておそるおそる、そろそろと両手を前に出して恐縮そうに入ってくる彼女。

さながら猫娘のような。なんて挙動不審な!!!!?

最後の曲でも再び呼ばれて彼女がはいってくる一面があったんですが、

ホリエさんに「ほら、majikoよんでるよ。おいで(きなさい?)」って言われてるの見て

なんだろうこの絵面…親戚の大人の飲みの席に呼ばれた姪っ子か年の離れた従妹みたいな感じ…。とほほえましかったです。

 

 

なんだけど、ひとたび歌い始めるとすごい存在感を放つmajikoさん。

「僕が彼女に提供した曲をやります。」といってはじまったのが「アマデウス

この曲は知らなかったんですが、かっこいい。

鼻筋の通った中性的な顔立ちですらりと伸びた背丈の彼女。

ホリエさんとあんまりかわらない。

衣装はお上品なブラウスとグリーンのロングスカート。

Aメロの密やかな歌い方、Bメロの絶妙な音のとりかた、サビで強く強く存在を表す歌声。

一瞬で好きになりました。

 2人で歌うのと今回は主役がホリエさんということでmajikoさんのほうがハモりパートになったりしていましたね。

 ホリエさんもだいぶあったまってきて、マイク持ちながら、片手はワイヤーをさばきつつ、きつめなサビを歌い上げる。

普段彼女が歌う、彼女のお年頃に抱く不安定な心模様を、倒錯的なその感情を、ホリエさんが歌う。

うっひょぉぉぉぉぉ(語彙力)たまんねぇえええええ(オッサン化する脳)

後で知ったけどこの曲ホリエさん歌詞も書かれているそうで…。

 

「傷つけて すぐにでも 抱きしめたいよ 痛いほど」

 

歌う方に寄せて書いた歌詞とはいえ、ホリエさんからこれらの言葉が紡ぎだされ

あまつさえホリエさんの声でうたわれてしまうと、もう頭がくらくらします…。

終わりの方にメロディが少し変化するところを見事に歌い上げたところで完全に射抜かれた。

 

 

歌い終わるとまた恐縮そうな彼女に戻る。面白い子だなぁ。

ですがこのまま2人のデュエットタイムは続きまして。その曲に入る前にNAOTOさんからツッコミが入る。

「ロッキンカルテットで何歌うって話になった時に一番最初にホリエさんが『これやりたいんだけど?』って言ってきて、えっ!?ロックじゃないじゃん?本当にこれやりたいの?って思わず聞いた。」

「で、僕は、『はい。』と。もう、なりきります、野獣に。」

ホリエさんがなりきるって、なんかどこかできいたような…。と思っていると

始まったのがディズニーの「美女と野獣

あぁ!坂本美雨さんとディアフレンズでもディズニーの曲デュエットしてたーーーーーーそれだーーーーーー!(ラジオで歌っていたのはアラジンでしたが)

なんとなくMCのくだりからディズニーやろ…とは思いました。

映画の「シンデレラ」もすきだし、なんだかんだでホリエさんめっちゃディズニーすきやな…。かわいいやん。ロマンチストやん。

これまたmajikoさんの英詞を歌い上げ方がとてもかっこよくて素敵で聞き惚れてしまいました。

帰ってきてからmajikoさんの曲をいくつかダウンロードしているんですが、どちらかというと英詞の曲が自分にはヒットするみたい。

 デュエットタイムがおわりmajikoさんがはけると、NAOTOさんが

 「なんか、すごいよねmajikoちゃん。ああやってしてるととても緊張しているように見えるんだけど、歌うとさ全然緊張してないの。」と、その場にいた大多数が思ったであろうことをまとめてくれていました。

 

この辺でもMC挟んでいたかな?

「あのー、みなさんもっと料理とか飲み物とか注文していいんですよ?」とNAOTOさんに言われ苦笑する客席。

そうそれ。確かに頼めるってわかってるんだけど歌ってるときに「すいませーん!ビール一つください!」は言えません、笑

だから自分も始まる前にある程度頼んでおいたんだ。

「まぁ、ここって本来そういうとこだしね(食事やお酒を楽しみながら音楽を聴く)。そうそう、話をするのを忘れていたんだけどオリジナルカクテルの『彩雲』ね。みなさん飲みました?頼んだ人ー?(前の席の方に)それはちなみに、アルコール入りですか?ん?あぁ、アルコール入りは売り切れ?だ、そうです。」

よかったー!最初に注文しておいて。

「僕、開演前ステージの横でまっていたんですけれども、めっちゃくちゃ注文入ってて次から次へとスタッフさんが飲み物運んで行ってました。」

 

 

 

 

そのあとに始まったのがホリエさんのソロプロジェクトentから「Zoe」

これ一番うれしかったなぁ。私が手にしている数少ないentさんの曲の中で一番好きな曲。テナーと違って声を張らずに静かに歌うこの曲がロッキンカルテットで融合したらどうなるかなぁって思いがあったのです。

とんだmiracle happenだったよ。

ここまでのセットリスト、シーグラスをぬくと本当にメジャー感度外視で

ホリエさんが素直にこの仲間で歌いたいものが選ばれているんだということが分かります。

次に歌われた「タイムリープ」も、これが入っているアルバムの核となる曲では正直ないし、

まず、絶対入るだろうと思ってた「SIXDAY WONDER」がなかったんだよ?

後でご本人言ってましたが、聴き手がある程度予測している「これやるだろう」にはホリエさん無頓着なんだそう。

 まぁそれが功を奏しておりますよ。こういうちょいとマニアックだけど心地いい曲が聴きたかったんだよ私たち。

 

 

「ロッキンカルテット早いものでそろそろ終盤にさしかかっております。ここまでカバーも含めいろんな曲をやってきましたが、クラシックということでこの辺で壮大な曲を歌いたいと思います。

そうホリエさんが言ってはじまったのが「イノセント」

 

 

ホリエさんのMCの途中でまたもや向井さんの譜面からこのタイトルが見えちゃってたわけですが、はて?この曲どんな曲だったかな?と思い出せず。

無理もない聞いたことない曲だ。

当時NEXUSとクリーチャーをアルバム通してきいていなかったので、ストレイテナーで知らない曲がまだあるんですよ。

歌い始めた時は、「あぁたしかに壮大そうな重い曲だ…、でもまぁクラシックとはあうよなぁど真ん中の曲だよなぁ」と思っていたわけですがサビで頭ガツーン!と殴られたような気持になる。

この曲のサビがもう素晴らしくロマンチック且つドラマチックな展開で。

なんで私この曲ほったらかしにしてきたんだ!!!!こんなに素敵なサビあぁ…iTMSの試聴ではここまで聞けてなかったから…?

サビのメロディのつくりは折り紙を折ったり、はたまたお祈りをするときに両手の指を組み合わせるような、そんな何かと何かを丁寧に組み合わせていくというイメージがあって。

ですが、歌われるそのメロディは逆に丁寧に折られた折り紙をゆっくり開いていくような解放感を感じるんですよね。不思議なことに。

サビを歌うとき両手の指を絡め合わせしっかりマイクを握っていたホリエさん。

祈りの歌のように思いました。

 

 

家に帰ってiTMSでダウンロードして聞いた「イノセント」はちょっと硬い感じがしました。

バンドとクラシックという違いもあるけれども、ホリエさんの声が違いました。

ホリエさんの以前の声はそれこそ氷にアイスピックを突き刺すような、余白も空気も感じない声だったように思います。

それがクールな音楽と合わさったりぶつかったりして相乗効果をもたらしていたのかもしれません。

ですが、歳を重ね、ソロで抜き唱法も覚えた今のホリエさんの声はものすごく空気を含んで風を纏うような声。

ご本人のイメージも歩けばそこにいい風が吹きそうな、さながらスナフキン

NAOTO QUARTETの重厚な音に包まれながら歌った「イノセント」は力強くて優しい、忘れたくない歌声になりました。

 

そして、ディザー映像でチラ見せのあった「彩雲」で本編終了。

ホリエさんいったんはける。が、NAOTO QUARTETその場に残ってる。

NAOTOさんがえへへと笑いながら「えーっと…アンコールありがとうございます。」

と早々にアンコールを始める、笑

「もう少しやろうと思いますので、あのーホリエさんすいませんが戻ってきてください。」

と言われすぐさま戻ってくるホリエさん。笑

「先日、この曲を作るにあたって、ちょうど時期的にロッキンカルテットもあったので

アレンジをお願いしました。その曲をやろうと思います。」

そういって始まったのが 「LOVERS IN NAGASAKI」

長崎の方が長崎の好きなところをしたため、それをホリエさんがまとめて曲にし、NAOTO QUARTETが演奏に加わった曲です。

綺麗な曲。NAOTOさん曰く、久しく自身が持っている弦楽器を打楽器にしない

ストリングスとピアノのだけの曲。

ロッキンカルテットの代償、副作用?だか知りませんが、普段はクラシックの人たちなのに弦楽器を叩かないことに違和感を感じたそうで。

曲が終わるとホリエさんが「これ、最初セットリストに入ってなかったんです。」

と、衝撃の一言。

まじか…。という客席の反応に「やってよかった…。」と安堵するNAOTOさん。

曲が解禁されたのがロッキンカルテットの数日前で、NAOTO QUARTETが演奏していることだしこれはやるっていうフラグでしょ?とおおよその人が思っていた、笑。

twitterでね、『やりますよね…?』ってコメントがくるもんだから、『ホリエくん…!これは…』ってなって。」

「あー、基本僕そういうとこ無頓着なんですよ。」

だからこそフェスやイベントで、思ってもみなかった曲が飛び出てきたりするんですね。納得。

 

「最後に、オールスターズでね、やろうとおもいます。ということで再びでてもらいます。majiko、でておいでー。」

相も変わらず手を前にだしてひょいっひょいっと出てくるmajikoさん。

まぁ、やる曲はもう1つしかないですね。彼女がカバーしてくれたストレイテナーの曲、「冬の太陽」

majikoちゃんのキーに合わせて歌っているのでホリエさんの声もいつもより高かった気がします。このデュエットはお二人並んだ瞬間から望んでいたのでめっちゃうれしかった。

 

 

そんなこんなで全11曲。テナー7曲、カバー2曲、ソロ2曲。2部制なのでなんとなく時間はこれぐらいとわかってはいたけれどももっと聴いていたかったな!酔いしれたかったな!

普段味わえることのできない貴重なコラボレーションを体験できてほんとうによかったです。

ホリエさん、以前はバンドの中では限りなく地味な方で(ひなっちとシンペイさんの存在感が強すぎた)

立ち位置も真ん中じゃない、ボーカルとしてはなかなかない「目立たない人」だったんですが、もうすっかり歌い上げ方が主役級。

ホリエさんの歌のふくよかさを感じられた贅沢な夜でした。

 

 

 

 

 

1.シーグラス

2.DONKEY BOOGIE DODO

3.Brilliant Dreamer

4.アマデウス(with majiko)

5.美女と野獣(with majiko)

6.Zoe

7.タイムリープ

8.イノセント

9.彩雲

10.LOVERS IN NAGASAKI

11.冬の太陽

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

愛をこめて花束を大げさだけど受けとって

 

ストレイテナーのホリエさんが、幕張のライブで

 

「いつの日か自分たちの曲を必要としなくなる時が来るかもしれない。

それでも、俺たちは立ち止まらずに鳴らし続けるので、あなたのこの先の人生でまた俺たちの音楽が鳴る日がくればと思ってます」

 

と、言っていたというのを耳にし、あぁ、まさに今の私はHYDEさんに対して

そんな感じなんだなと納得がいった。

嫌いになったとか興味がなくなったというわけじゃない。

どこかでその声がすれば自然と耳はそちらに集中するし、ご本人が楽しそうに嬉しそうにそしてかっこよく音楽をやっていることに関しては諸手を上げて喜んでいる。

ただ、じゃあ今HYDEさんの最新曲を聴いているかといわれると全くで。

そことは少し違う方面のかっこよさに耳を投じているのが現状。

「必要としていない」というのが自分にしっくりきた。

 

飲むお酒もコーヒーもあっさり目が好きになってきている私は、音楽もどことなく

あっさり目が好きになってきたのかもしれなくて。

このまま、しれーっと私はHYDEさんに興味すらもたなくなっていくのかな、なんて

思ってたりしたんですよ。最近まで。

 

ところがどっこい。ここへきてものすごく愛にあふれかえる出来事があって。

HYDEさんの記念すべき50歳のバースデー。それに伴ったイベント黒ミサ。

私は現地に行くこともライブビューイングに行くこともなかったけれど、

twitterで感極まったファンの方々の感想、黒ミサでHYDEさんが話してくれたエピソードなどをみていたら

つられてもらい泣きしてびっくりするぐらい多幸感につつまれた。

誕生日の当日は、久しく開けていなかったにちゃにちゃのレントゲン(アルバム)を開いてじっくり曲を聴き、そこからラルクの一番新しいアルバム(7年前)を聴き、20thラニバーサリーを見始めた。急に依然として買っていない昨今のラルクのブルーレイがほしくなり近場のCDショップへ車を走らせた。もちろん車の中でもipodのアーティストのところからラルクを選択してずっと聞いてた。収穫はゼロ(っていうかネットで買った方が早い)だったけどなんだか満たされた気分。

なんだ。私まだまだ好きじゃないか。お酒だって最近また純米酒好きになってきたしなぁ。

私の人生に確実に沁みわたっていて、また鳴り出したんだわ。期間限定かもしれないけれど。明日からはまた元に戻るかもしれないけれど。

すごくうれしかったです。とても暖かい一日を送れました。

 

 

黒ミサのエピソードは毎年きくたび本当に胸が暖かくなることが多くて。

でもって、この前のラルクリぐらいからより一層暖かく感じられることが増えて。

自分を近くで見守ってくれている大切な人たちに、自分を作り上げてきたもの、出来事、人を

少しずつ紐解いていくその丁寧さが美しいなと、そういうところが本当に好きだなと思います。

今年は特に半世紀生きてきた記念の年でもあるのでより、ね。

生まれた時から現在に至るまでのお話もいつになく濃い目にお話しされていたんじゃないでしょうか。

あの時、その時、ターニングポイントであった曲たちの背景もすこしずつ見えてきたりして。

それから、感謝感激雨嵐…湯水のように沸く涙。

少年時代にあこがれていた悪魔の化身のような、正体不明、ミステリアスなアーティスト像はどこへやら。

少年時代からのHYDEさんの夢は、時代とともに意味をなさなくなって消えてしまったわけですが、

ラルクをやったことで、売れたことで、続けたことで、生まれ、かなえられた夢。

VAMPSで夢見た夢。かなえられた夢。ほんの少しとどかなかった夢。

今、HYDEとしてみるこれからの夢。最近かなったちょっとした夢。

「かなわなかった夢」がかなえられていたとしたら存在しなかった、

そんな夢や人に囲まれて今のHYDEさんは出来上がっているのだと思うと

やっぱりもう、よかったなぁと思うしそれ以外のHYDEさんなんてありえないんですよ。

 

 

ヒリヒリしたエイリアンメイクのhydeさんが大好きだった私。

もちろん今でも大好き。

でも、今、それより好きなのはたぶん、まどろんだその話し声と

私の人生の片隅で私が必要としていない時でも優しく響いているであろう歌声。

これからも末永く素敵な音楽人生を!

 

 

 

 

 

 

 

熱意をこめて紹介する その2

 

 

Sleepless in Brooklyn(通常盤)

Sleepless in Brooklyn(通常盤)

 

 

 

[Alexandros]のNew Album、「Sleepless in Brooklyn」

 

一言でいえば、「打算」のないアルバム。とても、とても「素直」なアルバム。

 

アルバムの曲が、ジャンルや曲調に変化はあれどきちんと一つの「世界」に

おさまっていてとても心地よい気分に浸れました。

ブルックリンで生活して得たものを曲に意図的に組んだという感じもなく、

海外に行ったからこそ海外っぽいアレンジを入れたわけでもない、

最終的に自分たちが気に入った「音」と「空気感」を詰め込んだんだなって思いました。

 

 

新しいアルバムを聴いて、前の「EXIST!」がいかに喧嘩を売っていたのかがわかるような。

メジャーデビューアルバムより曲は収まっているようでいて、実はめちゃくちゃあまのじゃくなアルバムだったんじゃないかと今更ながら思えてくる。

ほんと、あのアルバムはとっけんはっけん、てんでバラバラで。

それゆえに、POPなアルバムになって聴きごたえがあるし、1曲1曲は楽しいけれども

通しで聴いた時の感動というのはあまりないのかもしれません。

あんな曲もこんな曲もやるんだよ、ほれ聞いてみ!?って。

「手数の多さ」を見せつけようとしていたのかもしれません。

バンドとして演奏する[Alexandros] と、バンドをプロデュースする演出家としての[Alexandros] がきっぱり分かれていて。

「こうしたらこういう風にみられるんじゃないか。いやバンドとしてそれはどうなんだ」と

喧嘩したり冷静になったりして折り合いつけてやりくりした形がああなのかと。

タイアップもほんとおおくて、それによるしがらみもあるでしょうし、

自分たちがやりたい曲、聴きたい曲、聴かせたい音って見えにくい時だったのかもしれません。

自分たちが見えにくいからこそ、「我、ここにあり」と声高にアルバム名を通して伝えようとしていたのかもしれません。

 

初期の契約期間を終えて、少し自由になれたところで

自分たちが作りたいところで腰を据え、様々なものをインプットし、時間をかけて制作できたこと、本当によかったなって思いました。

 

 

このアルバムは「Mosquito Byte」からはじまるか「LAST MINUTE」からはじまるか

ですこし悩まれたとのことですが、

アルバムタイトルの雰囲気から考えても断然後者でよかったなぁと思いました。

 熱くなりすぎてないのがいいというか。

漂っている、街をふらふらうろついている、夜から朝に変わるときの空気を吸ってふと空を見る、そういう浮遊感とか放浪している感じがこのアルバムに合うような気がして。

KABUTO」や「Mosquito Byte」や「I Don't Belive In You」あたりが出てきた時は

大分エネルギッシュなアルバムを想定していたのですが、

ふたを開けてみたらこれらの曲を収めつつもクールに仕上げてきていたのでびっくりしました。

 

ライブで初めて聞いたときから好きでしょうがなかった「LAST MINUTE」

夢現のような歌詞で、大人っぽい曲。

前作のアルバムの1曲目も「月」がでていて、

今回のアルバムもまた、夜から始まるのだなぁとわくわくしました。

洋平さんの声がすこしとろん、とろんとして舌ったらずっぽいのがほんと、入眠によさそう。

 

アルペジオ」は夜明けにぐっと意志を固めるような。決意の朝を向かえるための曲。

弱さを見せつつも自分を奮い立たせてくれる曲です。

歌詞はとても内面的なことが綴られていて。

きっと、こういう思いで日々を生きている人は多いのだろうと思います。

ただ、これはそういう人を想像して書いたわけではなく紛れもなく洋平さん自身が自分を見つめて書いたことで。

でも、誰かに向けてかかれた嘘くさい慰めの曲よりよっぽど響いたりします。

特に周りに気を使いながら一人で何かと戦っている人には刺さる曲です。

Say,"NO"to the world

「言いたいことも言えないこんな世の中じゃポイズン」を今いちばんかっこよくうたったらこうなるんですよ。えぇ。

 

 

このあと攻撃力の強そうな曲が2曲続いてちょっと体温が上がったところで

すっとはいってくるのが「ハナウタ」

この緩急がまたいいです。焼肉のあいだにたべるキュウリとか冷ややっことかほんとおいしいですよね。それです。

一気になんか切なくなります。春の桜が散り始めたころ、追いかけてもつかめない春、とどめておけない景色と時間。秋の金木犀の香りの儚さ、もう少し香っていてもいいと思うもの。その、あとちょっと追いかけたくなる気持ちを私はこの曲から感じます。

季節の始まりよりも、季節の終わりが似合うのかな。

何を馬鹿みたいにロマンチックなことを言ってるんだと思いますが、

そういう気分になれるのは一人のときです。一人の時に感じることのできるちょっと恥ずかしいぐらいのロマンチックな情景がこの曲を聴くには大事だなと思うんです。

この歌詞を書かれた最果タヒさんも、洋平さんも同じ「一人」を好む人。

一人でぼそぼそっとつぶやくぐらいに歌うのが気持ちいい曲です。カラオケは難しい。

 

 「PARTY IS OVER」で一気に室内に。

このあたりでも箸休め的な、スロウでチークタイムでも始まるかのような曲を

勝手に想像してたんですが、そこまでスロウではなく、

オシャレな、日本でもちょっと流行ったシティポップっぽい曲でした。

遅くはないけれどちょっと腰をおとして後ろにノるようなテンポですね。

失恋曲ですが、「Leaving Grapefruits」ぽどしみったれていないのは曲調のせいでしょうか。

始まらないよやってらんないよって言ってても、踊りながらしれっと手を振って

もう次を見ているんじゃないかってぐらいには思える。

次のパーティーに焦点定めてるみたいな。

あるいは景気づけに男友達とこれから一杯のみにいきそうな。

「Your heart was beating」って歌うときの発音がめっちゃよくて。いや、当たり前なんだけど。わ!英語しゃべれる人のきれいな発音だ!って今更ながらハッとする。

そのあとのすこし細めの声で「君のか弱い場所」って歌うところが耳に残る。

「しっとり」でも、「じめじめ」でも「どっしり」でもない、どことなく気だるげな曲。

今まであまりなかったタイプの曲なのでライブでどうなるのかが楽しみです。

 

 

「MILK」からまたハードなモードに入り、アルバムの中でおそらく一番どす黒いモードで

やっているであろう「spit!」にたどりつく。

歌詞カードの右ページがぐちゃぐちゃ!ってペンで書きなぐって塗りつぶしたみたいに

なってるけれどまさにそういう心境の歌詞なんでしょう。

「Mosquito Byte」の勢いで作った妹分的な曲でありながらも、熱がこもりすぎてないところがとてもかっこいい。

早口でまくし立てる英語のサビはやっぱこれだなー!って思わせてくれる。

 

 

 「KABUTO」でハードなモードがおわると、曲名がちょっと特徴的な

「Fish Tacos Party」がはじまる。

そのタイトルから、前作の「クソッタレな貴様らへ」のようなヘンテコな曲を想像していたのですが全く違いました。

ラテンなノリのイントロから、洋平さんの「ウーウーウー」というハミングが入ると

そのキャッチーでぐっと惹かれるメロディに耳がピンと立って聞き逃してはなるまいといった気持ちになりました。

Aメロはお得意の早口英語で、Bメロで感情がさらに高ぶってサビで一気に飛び上がる感じ。

これはもう、どストレートな[Alexandros]の王道パターンの名曲じゃないですか。

「Starrrrrrr]とか「Run Away」とか「ムーンソング」とか。

個人的には曲順もあいまって3枚目のアルバムに収録されていた「Kill Me If You Can」を彷彿とさせるなぁ、と。

ほんと、ラジオでリスナーが言ってたみたいになんでこの名曲に「Fish Tacos Party」ってタイトルつけたんだそんな雰囲気微塵にもねぇぞって私も思ったわ(そこまでいってない)

ただ、歌詞に書かれていることと曲名が必ずしもつながるわけではないとおっしゃっていましたね。

歌詞を書いている時にその曲のことや歌詞のことだけを考えているわけではなくて。

どうしたって五感がそれだけに集中させてくれないことはある。

おなかが減れば食べ物のことを考えるし、その時いい匂いがすればそれが頭に残る、おいしければその味が頭から離れない。

好きな人がいれば好きな人を思い出してしまうし、置いてきた猫にあいたくなれば猫の画像見ちゃうし、動画みたら鳴き声が耳から離れなくなる。

窓から素敵な夜明けがみえればそれを覚えて歌詞にしたくなるかもしれない。

とかく雑念は四六時中。

それらも含めて一つの曲が出来上がるのだと思うと、「Fish Tacos Party」というタイトルは十分意味があるタイトルなのかもしれない。

おいしかったんだな、フィッシュタコス。うん。

仮タイトルに食べ物の名前って割とよくあるパターンだよね。

実家の近所にあるタコスやさんに行ってみようと思いました。

すこしでもその匂いと感覚が味わえるといいな。

 

 

 

ボーナストラック2曲を除いて、一応最後の曲となる「Your Song」

なんともかわいらしい曲。

何かを擬人化するっていうファンタジーな歌詞は、一時自分の中でヒットしますよね。

目線が変わる感じが新鮮というか。

自分は若干そのピークを過ぎてしまいましてあまりピンときませんが、笑。

まぁ、ほんと激しい曲をポンポンシングルでだしておきながら、

アルバムの始まりと終わりがとても幻想的で静かなもんで、好きになっちゃいますよね。

端と端が丁寧にリボンでくくられラッピングされている贈り物をもらったような気分。

おっと自分が一番ファンタジーだ。

 

 

 

 今回のアルバムはプロデューサー的な人を少し入れたのもあって

[Alexandros]がバンドとしてのびのびと曲を作り、好きな音を組めているように思いました。

ふつう逆かもしれないけれど(他者が入ると自分が抑え込まれる)

メンバーがプロデューサー的な位置に立った時、やっぱり聴いてくれる人だとか

バンドのイメージだとかそっちに走っちゃて、

結局自分が作りたいものから離れて行ってしまうような気がするんですね。

客観的になるということのさじ加減が分からなくなるというか。

だから、第三者がそこに少し介入すると選択する迷いが消えるかもしれないし、

逆に自分はやっぱりこうしたかったんだとはっきりすることもあるかもしれない。

「どう聴かせるか」より「どう鳴らしたいか」

「かっこいいと思わせる」のではなく「気持ちの良い方、好きな方を選ぶ」

それが結果的にいいアルバムを作る最善の選択になるんだと思います。