one day I remember

今思うこと、ある日いつか思い出す、その日のために

熱意をこめて紹介する その2

 

 

Sleepless in Brooklyn(通常盤)

Sleepless in Brooklyn(通常盤)

 

 

 

[Alexandros]のNew Album、「Sleepless in Brooklyn」

 

一言でいえば、「打算」のないアルバム。とても、とても「素直」なアルバム。

 

アルバムの曲が、ジャンルや曲調に変化はあれどきちんと一つの「世界」に

おさまっていてとても心地よい気分に浸れました。

ブルックリンで生活して得たものを曲に意図的に組んだという感じもなく、

海外に行ったからこそ海外っぽいアレンジを入れたわけでもない、

最終的に自分たちが気に入った「音」と「空気感」を詰め込んだんだなって思いました。

 

 

新しいアルバムを聴いて、前の「EXIST!」がいかに喧嘩を売っていたのかがわかるような。

メジャーデビューアルバムより曲は収まっているようでいて、実はめちゃくちゃあまのじゃくなアルバムだったんじゃないかと今更ながら思えてくる。

ほんと、あのアルバムはとっけんはっけん、てんでバラバラで。

それゆえに、POPなアルバムになって聴きごたえがあるし、1曲1曲は楽しいけれども

通しで聴いた時の感動というのはあまりないのかもしれません。

あんな曲もこんな曲もやるんだよ、ほれ聞いてみ!?って。

「手数の多さ」を見せつけようとしていたのかもしれません。

バンドとして演奏する[Alexandros] と、バンドをプロデュースする演出家としての[Alexandros] がきっぱり分かれていて。

「こうしたらこういう風にみられるんじゃないか。いやバンドとしてそれはどうなんだ」と

喧嘩したり冷静になったりして折り合いつけてやりくりした形がああなのかと。

タイアップもほんとおおくて、それによるしがらみもあるでしょうし、

自分たちがやりたい曲、聴きたい曲、聴かせたい音って見えにくい時だったのかもしれません。

自分たちが見えにくいからこそ、「我、ここにあり」と声高にアルバム名を通して伝えようとしていたのかもしれません。

 

初期の契約期間を終えて、少し自由になれたところで

自分たちが作りたいところで腰を据え、様々なものをインプットし、時間をかけて制作できたこと、本当によかったなって思いました。

 

 

このアルバムは「Mosquito Byte」からはじまるか「LAST MINUTE」からはじまるか

ですこし悩まれたとのことですが、

アルバムタイトルの雰囲気から考えても断然後者でよかったなぁと思いました。

 熱くなりすぎてないのがいいというか。

漂っている、街をふらふらうろついている、夜から朝に変わるときの空気を吸ってふと空を見る、そういう浮遊感とか放浪している感じがこのアルバムに合うような気がして。

KABUTO」や「Mosquito Byte」や「I Don't Belive In You」あたりが出てきた時は

大分エネルギッシュなアルバムを想定していたのですが、

ふたを開けてみたらこれらの曲を収めつつもクールに仕上げてきていたのでびっくりしました。

 

ライブで初めて聞いたときから好きでしょうがなかった「LAST MINUTE」

夢現のような歌詞で、大人っぽい曲。

前作のアルバムの1曲目も「月」がでていて、

今回のアルバムもまた、夜から始まるのだなぁとわくわくしました。

洋平さんの声がすこしとろん、とろんとして舌ったらずっぽいのがほんと、入眠によさそう。

 

アルペジオ」は夜明けにぐっと意志を固めるような。決意の朝を向かえるための曲。

弱さを見せつつも自分を奮い立たせてくれる曲です。

歌詞はとても内面的なことが綴られていて。

きっと、こういう思いで日々を生きている人は多いのだろうと思います。

ただ、これはそういう人を想像して書いたわけではなく紛れもなく洋平さん自身が自分を見つめて書いたことで。

でも、誰かに向けてかかれた嘘くさい慰めの曲よりよっぽど響いたりします。

特に周りに気を使いながら一人で何かと戦っている人には刺さる曲です。

Say,"NO"to the world

「言いたいことも言えないこんな世の中じゃポイズン」を今いちばんかっこよくうたったらこうなるんですよ。えぇ。

 

 

このあと攻撃力の強そうな曲が2曲続いてちょっと体温が上がったところで

すっとはいってくるのが「ハナウタ」

この緩急がまたいいです。焼肉のあいだにたべるキュウリとか冷ややっことかほんとおいしいですよね。それです。

一気になんか切なくなります。春の桜が散り始めたころ、追いかけてもつかめない春、とどめておけない景色と時間。秋の金木犀の香りの儚さ、もう少し香っていてもいいと思うもの。その、あとちょっと追いかけたくなる気持ちを私はこの曲から感じます。

季節の始まりよりも、季節の終わりが似合うのかな。

何を馬鹿みたいにロマンチックなことを言ってるんだと思いますが、

そういう気分になれるのは一人のときです。一人の時に感じることのできるちょっと恥ずかしいぐらいのロマンチックな情景がこの曲を聴くには大事だなと思うんです。

この歌詞を書かれた最果タヒさんも、洋平さんも同じ「一人」を好む人。

一人でぼそぼそっとつぶやくぐらいに歌うのが気持ちいい曲です。カラオケは難しい。

 

 「PARTY IS OVER」で一気に室内に。

このあたりでも箸休め的な、スロウでチークタイムでも始まるかのような曲を

勝手に想像してたんですが、そこまでスロウではなく、

オシャレな、日本でもちょっと流行ったシティポップっぽい曲でした。

遅くはないけれどちょっと腰をおとして後ろにノるようなテンポですね。

失恋曲ですが、「Leaving Grapefruits」ぽどしみったれていないのは曲調のせいでしょうか。

始まらないよやってらんないよって言ってても、踊りながらしれっと手を振って

もう次を見ているんじゃないかってぐらいには思える。

次のパーティーに焦点定めてるみたいな。

あるいは景気づけに男友達とこれから一杯のみにいきそうな。

「Your heart was beating」って歌うときの発音がめっちゃよくて。いや、当たり前なんだけど。わ!英語しゃべれる人のきれいな発音だ!って今更ながらハッとする。

そのあとのすこし細めの声で「君のか弱い場所」って歌うところが耳に残る。

「しっとり」でも、「じめじめ」でも「どっしり」でもない、どことなく気だるげな曲。

今まであまりなかったタイプの曲なのでライブでどうなるのかが楽しみです。

 

 

「MILK」からまたハードなモードに入り、アルバムの中でおそらく一番どす黒いモードで

やっているであろう「spit!」にたどりつく。

歌詞カードの右ページがぐちゃぐちゃ!ってペンで書きなぐって塗りつぶしたみたいに

なってるけれどまさにそういう心境の歌詞なんでしょう。

「Mosquito Byte」の勢いで作った妹分的な曲でありながらも、熱がこもりすぎてないところがとてもかっこいい。

早口でまくし立てる英語のサビはやっぱこれだなー!って思わせてくれる。

 

 

 「KABUTO」でハードなモードがおわると、曲名がちょっと特徴的な

「Fish Tacos Party」がはじまる。

そのタイトルから、前作の「クソッタレな貴様らへ」のようなヘンテコな曲を想像していたのですが全く違いました。

ラテンなノリのイントロから、洋平さんの「ウーウーウー」というハミングが入ると

そのキャッチーでぐっと惹かれるメロディに耳がピンと立って聞き逃してはなるまいといった気持ちになりました。

Aメロはお得意の早口英語で、Bメロで感情がさらに高ぶってサビで一気に飛び上がる感じ。

これはもう、どストレートな[Alexandros]の王道パターンの名曲じゃないですか。

「Starrrrrrr]とか「Run Away」とか「ムーンソング」とか。

個人的には曲順もあいまって3枚目のアルバムに収録されていた「Kill Me If You Can」を彷彿とさせるなぁ、と。

ほんと、ラジオでリスナーが言ってたみたいになんでこの名曲に「Fish Tacos Party」ってタイトルつけたんだそんな雰囲気微塵にもねぇぞって私も思ったわ(そこまでいってない)

ただ、歌詞に書かれていることと曲名が必ずしもつながるわけではないとおっしゃっていましたね。

歌詞を書いている時にその曲のことや歌詞のことだけを考えているわけではなくて。

どうしたって五感がそれだけに集中させてくれないことはある。

おなかが減れば食べ物のことを考えるし、その時いい匂いがすればそれが頭に残る、おいしければその味が頭から離れない。

好きな人がいれば好きな人を思い出してしまうし、置いてきた猫にあいたくなれば猫の画像見ちゃうし、動画みたら鳴き声が耳から離れなくなる。

窓から素敵な夜明けがみえればそれを覚えて歌詞にしたくなるかもしれない。

とかく雑念は四六時中。

それらも含めて一つの曲が出来上がるのだと思うと、「Fish Tacos Party」というタイトルは十分意味があるタイトルなのかもしれない。

おいしかったんだな、フィッシュタコス。うん。

仮タイトルに食べ物の名前って割とよくあるパターンだよね。

実家の近所にあるタコスやさんに行ってみようと思いました。

すこしでもその匂いと感覚が味わえるといいな。

 

 

 

ボーナストラック2曲を除いて、一応最後の曲となる「Your Song」

なんともかわいらしい曲。

何かを擬人化するっていうファンタジーな歌詞は、一時自分の中でヒットしますよね。

目線が変わる感じが新鮮というか。

自分は若干そのピークを過ぎてしまいましてあまりピンときませんが、笑。

まぁ、ほんと激しい曲をポンポンシングルでだしておきながら、

アルバムの始まりと終わりがとても幻想的で静かなもんで、好きになっちゃいますよね。

端と端が丁寧にリボンでくくられラッピングされている贈り物をもらったような気分。

おっと自分が一番ファンタジーだ。

 

 

 

 今回のアルバムはプロデューサー的な人を少し入れたのもあって

[Alexandros]がバンドとしてのびのびと曲を作り、好きな音を組めているように思いました。

ふつう逆かもしれないけれど(他者が入ると自分が抑え込まれる)

メンバーがプロデューサー的な位置に立った時、やっぱり聴いてくれる人だとか

バンドのイメージだとかそっちに走っちゃて、

結局自分が作りたいものから離れて行ってしまうような気がするんですね。

客観的になるということのさじ加減が分からなくなるというか。

だから、第三者がそこに少し介入すると選択する迷いが消えるかもしれないし、

逆に自分はやっぱりこうしたかったんだとはっきりすることもあるかもしれない。

「どう聴かせるか」より「どう鳴らしたいか」

「かっこいいと思わせる」のではなく「気持ちの良い方、好きな方を選ぶ」

それが結果的にいいアルバムを作る最善の選択になるんだと思います。

 

 

 

 

 

夏の思い出

 


唐突ですが、「紅の豚」のエンディングが好きで。

男同士の一騎打ちに、敵味方なくそれぞれが集まって、壮大なお祭り騒ぎとなり

それが終わればまたみんな散り散りになっていくあの光景。

フィオがいう、「あのアドリア海の夏が懐かしい」

そんな夏を過ごしてみたいものだと自分も思う。

 

でも、別にアドリア海じゃなくてもよいのだ。

そういうことはここ日本でも十分に味わうことができるのを知っている。

それが私にとっては大きな会場でのライブだったり夏フェスで。

8/16 [Alexandros]ZOZOマリンスタジアムにて、久しくそんな気持ちになった。

始まる前の会場の人の群れ、スタジアムに入った時に広がる大きなステージ埋め尽くす客席。

ライブハウスのときとは違う客層があきらかにいて、年齢層もそれはそれは広がっていてうれしくなる。

それぞれがそれぞれの日常を過ごしてあれこれ乗り越えて今日ここにきているんだ

という思いで胸がいっぱいになる。

そして、ライブがおわれば最後のアナウンスを待つことなく足早に東京駅に向かうものもいて(自分もその一人)

東京駅につくとそれぞれの家路につくためのバスを待つファンをみかける。

また、日常へともどるためそれぞれが散り散りになっていく。

その感覚がまさに私にとっての「アドリア海の夏」なのだ。

 

 

 

 

初の野外スタジアムでのライブおつかれさまでした。

そしてありがとうございました。

磯部さんが「みんなこの日のためにそれぞれてるてる坊主つくったりして…」とか

言っておりましたが私肝心のそれ忘れてましたよね。

とりあえず、日々の行いをよくして徳を積もうと必死でした。

それが功を奏したのか雨は美しい演出となって降り注ぐだけにとどまりました。

感受性豊かなファンの方が「雨とメンバーと曲のマッチングが素晴らしい」と

感動されておりましたが、いかんね、私はもう「このまま雨強くなったらどうしようカッパもってきてないんだよ…」という気持ちが一瞬勝ってしまってね…

もっと素直に感動したかった。そこだけが悔やまれる。

 

 

セットリストはもう、ザ・王道!って感じで。

最高のセットリストと洋平さんがおっしゃっていたように、過去最大人数のライブで

これやっとかにゃならんでしょ!と思える曲たちばかりでした。

なんか、〇周年ライブみたいなセットリストでしたな。

過去現在未来をたどっていくライブ。合間にリクエストにこたえる。申し分ない内容です。

たーだ!リクエストの曲半分でもいいからフルで聴きたかったなー!

あ、でもそうしたら私が投票した「Wanna get out」きけなかったかな。

以下、リクエストの曲10曲。

 

Ovlivion

This Is Teenage

Wanna Get Out

Famous Day

Kill Me If You Can

Waterdrop

Thunder

Starrrrrrr

Travel

Leaving Grapefruits

 

10位→1位の順で発表(Starrrrrrrはフルで先に歌ってた)してたみたいで。

全体的に湿っぽい曲、叙情的な曲が多いなあといった印象でした。

今現在のドロスさんは攻撃的かつ挑戦的なモードなので、

そういう曲を今聴いている自分たちにとって逆に新鮮味を感じるものであったり、

最近聞いていない雰囲気のものを求めた結果なのかなと思いました。

結局好きなのよ、失恋ソングとか歌謡曲とか普段見せない表情とか。


 

このリクエストタイムにわりと洋平さんが磯部さんに話を振ることが多くて。

磯部さんのMCがとてもよかったです。彼の性格がとてもよく出ていた。

自身最大規模の会場をみわたして、即「もっと広いところでやりたいけどね。」といえる目標意識の高さ。

「今日のこの日のためにメンバーだけでなくスタッフも頑張っている。(昨日も同会場でライブがあったため)スタッフは徹夜で自分たちのステージを完成させてくれた。」とスタッフをねぎらう気持ちのよさ。

(Starrrrrrrを1フレーズで止めた後も歌い続けた客席に対し)「正直、ここまで歌い続けてくれると思わなかっので感動しました!」と心底嬉しそうに言う様。

それから、インスタグラムで当日熱中症にならないよう経口補水液等の水分補給をして全員が楽しめるLIVEに!と、自身の経験から皆を気遣う優しさと真面目さ。

そりゃ好きになるよねー。

私の中の兄にしたいバンドマン1位に決まりました。最近。


 

 それでも白井さんが一番好きなんですけど。

なんでだろう。Cat2の曲間のMCで「千葉のみなさぁ~ん(断じて全員千葉県民ではない)」と

DAIGOみたいなしゃべり方して、前髪のけたらちょっと芸人の永野みたいだったのに。

「手はこう!パーじゃなくてこうだあああああああ!」とメロイックサインをかかげ、お先にメタルモードに入っているのに。

最後のKick & Spinのラスサビ前で花道まで来たはいいものの、予想以上の火炎の威力に

体をのけぞらせ、ラスサビに入って戻ろうとしたら危うく炎に突っ込みかけて結果戻れなくなり、火であぶられたマイクスタンドを自分に向けようとした結果倒すというアクシデントを披露してるのに。

終始前髪でお顔の6割はかくれていますが、残りの4割で彼がいかに楽しんでいたかはわかります。とにかくずっと笑っていた。なにがそんなにおかしいんだろうってぐらい笑ってた。箸がころがっただけでも楽しいみたいな感じでずっと笑ってた。

それがみられただけでもう十分です。

 


演出面で印象的だったのは自身のバンド名を映像化したところかな。

1曲目の「ワタリドリ」の後に始まった映像ですが、シャンパンのふたがポン!とあいたり、玉座がうつったりして、

VIPだから玉座なのかな?とも思ったんですが、シャンパンの映像と一緒にでたというところからあぁこれはアレキサンダー大王、すなわち[Alexandros]をあらわしているのだなと思いました。

あとはアルバムのジャケットに絡んだ映像も入り込んでいて(ライオンとか羊とか)

あぁなんとなく「辿る」ライブなのかもしれないと思わせてくれる映像でした。

1曲目が始まる時のワタリドリもストリングスから入り、ドラムが入り、ベースが入り、ギターが入りというみんなが徐々に集結する雰囲気と、そのリズムが行進のリズムっぽくて、あぁ、これまで歩んできた道のりを表しているのかなぁと思ったりしました。メンバーがよく言う、「我々は1歩ずつ着実に」を音で表現したんですね。

ちなみに、オープニングの映像が1曲目の後という不思議な始まりについて。

これは去年のVIP Partyも同じような流れをくんでいるんですが、これについて今回発売されたブルーレイの副音声で説明してくれています。

よくある映画の始まりを自分たちのライブの構成に組んだんだとか。だとすると、エンディングのスタッフロール的な映像も納得がいきますな。

 

で、ですよ、中盤。

のあとに、2014年のVIP Partyの映像、バンド名を改名することをファンに告げるシーンが流れる。

2014年武道館の「Comming Summer」で洋平さんが「ありがとうございました[Champagne]でしたー!」とこれまでのバンド名に別れを告げると、

映像は先ほどの空の玉座の映像に戻る。

そこへ向かう一人、アレキサンダー大王(と、思われる)

テーブルに置いてあったシャンパンを飲み干し、空のグラスが地に落ち割れて…

 

[Aleandros]の誕生のシーン。

 

「はじめましてえええええ![Alexandros]と申します!!!以後お見知りおきを。

早速ですが新曲やっちゃっていいですか!?ぶっぱなしちゃって大丈夫ですか?

準備はいいかー!では…![Alexandros]の新曲で、「Drosky!」」

 

と、ここまで2014年の武道館の映像が流れ、そしてステージであの時と同じように

「Drosky!」がはじまる。曲が終わるとこれまたあの時と同じ様に洋平さんが

「はじめましてえぇぇぇ![Alexandros]と申します。以後お見知りおきを」とちょっと照れ臭そうにいう。

この一連の流れがめっちゃくちゃかっこよかったです。

で、アンコール終わってメンバー全員最後にシャンパンを飲むっていうのもね。

あー![Alexandros]がガチで[Champagne]を飲み干したー!!!(一人飲み干してないが)

素晴らしいこの演出100点満点やー!ってかなり自分の中で盛り上がりました。

もう、[](括弧)100個つけたいぐらいかっこつけまくってたよねえええええ。

バンド名をこんなにかっこよく扱えるバンドもそうそういない。

 

 

曲のアレンジで覚えていたのをいくつか。

「Run Away」の冒頭が、「ワタリドリ」と「Boo!」のイントロを交互に演奏するというとんでもアレンジ。「おっ!?Boo!かなつかしいないいねいいね!」と乗り気だった私の気持ちランナウェイした。

「Forever Young」から「Starrrrrrr」にむかう流れで、「Forever Young」のコード進行のまま「Light Up All Star Yeah」と歌っていたところが好きで、今もふと思い出したときに口ずさんでいたりする。

「I Don't Believe In You」でスペシャルパーカッションの磯部さんによるボンゴ披露。これがとてつもなくかっこいい。あの今のちょっとワイルドな髪形とあいまっていた。ラテン系のお店にいてほしい。

アレンジとかのはなしではないけれどとにかく新曲の「LAST MINUTE」は、ここ最近の新曲群の乾いた雰囲気とまた一線を引いていて、とびきり大人っぽい曲でたまらない。本人の今のモードとは違うかもしれないけれど、私はこのうるおいと湿っぽさと透明感のある曲が好きだ。

雨のサブステの景色より、私は雨で滴った会場の中で「明日、また」と「LAST MINUTE」をやったときの夜の瑞々しさが強く印象に残った。

 

 

 あぁ、「Come Closer」を生で聴ける日は果たして来るんでしょうか…

その日はストリングスの村田一族もいたわけだし、やろうと思えばできたんじゃ…

次のツアーはやる?アルバムツアーならやる?

いや、そもそも次のアルバムに入るのかな…。それすら不安になってきた!


 

 

 

 

 

 

 

熱意をこめて紹介する

 

Future Soundtrack

Future Soundtrack

 

 

過去の記事で秋はテナーの曲がはまる、と書いていましたが、

前作「COLD DISC」に続き、今回もアルバムを初夏にだしたストレイテナー

「シーグラス」が夏に飲むカルピスのようにさわやかでびっくりし、

そうか、これからは秋冬に限らず夏もテナーになったんだなと思い知らされた前作。

今回もそのいい流れを維持しながらさらに、さらに、洗練されたPOPな曲たちを

詰め込んだアルバムとなりました。

2曲目の「タイムリープ」なんかはサイダーの炭酸がはじけるようなさわやかさと

キラキラ感があります。

春はあけぼの、夏はテナー、秋もテナー、冬、もちろんテナー。

この勢いで季節を網羅して一年中心地よいテナーの音楽に浸っていたいものです。

 

テナーといえばオルタナオルタナといえばテナー、

英詞で捻りのきいたメロディをクールに歌い上げるホリエさん。

一歩間違えれば不協和音になりかねない、絶妙なバランスの音たちが

星降る夜のごとく耳にながれ、私たちはそこから自分のツボとなる音を

星座をみつけるようになぞっていく。

 

まぁ、私が好きになったテナーは当初から、そして今もこんな感じです。

リズム感だったり周りの音の雰囲気は海外っぽく、

ただし、メロディだけは日本人のもつ繊細さを兼ね備えている

こういうのが自分のツボなのでストレイテナーだったりアレキサンドロスが好きなわけです。

 

そう考えると、今作だったり前作っていうのはそういう自分の好きからは

少し毛色が違います。ホリエさん本人もおっしゃっていますが大分J-POP寄りです。

俗にいう「歌もの」として成り立っている曲が多い。そもそも日本詞が多い。

今作で従来のテナーっぽさがあるのって「Superman Song」と「Last Stargazer」ぐらいじゃないですかね?日本詞だけど「After Season」もそうかな。

あと、攻撃的な曲があまりない。全体的にどこにも喧嘩売ってない。

 

自分が好きなアーティストは大概あまのじゃくだったり捻くれた人が多いんですが、

ホリエさんもアンチPOPなんですよね。もとは。

それこそ2000年ごろにあちこちで流れていた青春メロコアなんて

自分たちじゃぜったいやる気にはならなかったでしょう。

歌詞だってそう簡単に理解されるような安直な表現を好んでいませんでした。

でも年齢を重ねて、その間に様々な悲喜こもごもを繰り返してると

自分は何をそんなにこだわっているんだろうって思って、そのこだわりという名の

「殻」がはずれてくるんですよ。

こだわりをすて、シンプルに中身を伝える。この大切さに気付く。

料理だってどんどんあっさりしたもの好きになってくるしね。

それに、シンプルな素材に深みを感じさせるだけの自分自身がもう出来上がってるんです。

 

ホリエさんはその域に達したんだなと思います。

もう、とげとげしてた声がものすごくやわらかくなって、体温で馴染むシートみたいなフィット感があるし、

本人の雰囲気も「癒し」そのものでバンドマンの後輩寄ってくる寄ってくる。

安直に走ったPOPでも、わかりやすさを狙ったPOPでもない、

たどりついたPOPがこの「Future Sound Track」と思うと、

オルタナテナー大好きな自分も大いに納得できるし、これがまた本当に心地いいし、

ぶっちゃけめちゃくちゃドキドキするんですよ!!!!!

1曲1曲聴き進めるたびに、歌詞カードをめくるたびに

「あのホリエさんがこれを…!?」と声を漏らさずにはいられない。

 

そう、前作のPOPさを引き継ぎながらさらに進化しているのは

ホリエさんの「生々しさ」

 これに尽きます。

 

1曲目の「Future Dance」は赤面して顔を手で覆いました。

いうなれば、声で体なぞられてるような感じ(変態か)

初夏のアルバムだけれど、前作より全体的に湿度があってなんか「梅雨」の

うだるような蒸し暑さも感じる。

あとは6曲目。「もうすぐきみの名前を呼ぶ」

ちょっとさわやかな朝な気もしますが、情景を想像するに照れる。

 

今作は「ラブソング」が多いとのことですが、別にね、いままでも「ラブソング」

かいてなかったわけじゃないんですよ。

ただ、どちらかというと切ない「ラブソング」が多く、抽象的に、断片的に

語られてる感じのものが多かったから、さらりと聞けて、

季節によってはそれがしみてきたりしたわけです。

ですが、今回はぐっと視野が狭まってより具体的になっていて…。

なおかつほんのりと幸せな雰囲気さえかんじる曲もある。

そりゃ、メンバーもどうかしたのかと聞きたくなるってもんです。

 

ストレイテナーのアルバムを聞いてこんなに体温があがったのは初めてです。

 

そのホリエさんの歌声をより引き立たせるように演奏も仕上がっています。

歌に寄り添うように伴奏が成り立っているから、星降る夜というより、

一筋のきれいな流れ星が耳に流れ込んでくるみたい。

インタビューをよんでいると、ホリエさんの歌が変わったのを

メンバーも認識していてそれをリスナーに届けるよう動いていたんだなっていうのがわかります。

 

 

 

 

最初の方に書きましたが、これまでのかっこいいこだわり満載のテナーが

今も大好きです。

でも、これまでのテナーを好きでいたからこそ、今回のこのアルバムが過去最高の衝撃作となり、それでいて納得のいくものとして聴けるんだと思います。

そして、これからテナーを聴く人にとっては、このシンプルかつメンバーの体温を距離感なく受け取れるアルバムを

心地よく聴けるのではないかと思うのです。

ロックキッズにはちゃんと「Last Stargazer」がありますので!

いろんな人の耳に届いてほしいニューアルバム「Future Sound Track」、是非どこかでみかけたら聴いてみてほしいです。